先日ギリシャのオリンポスで行われたオリンピック聖火採火式で、北京五輪組織委員会である劉淇・北京市党委書記が演説する中、国境なき記者団に属する3人が五輪のボイコットを促す旗を持って乱入しました。
中国はこれまで、国家間の式典において中華民国の国歌を流されたり、胡錦濤や呉邦国ら首脳が外遊先で法輪功など活動家の手厚い歓迎を受けたりすることがままあったのですが、これまでは一様にスルーしてきていました。
ところが今回は珍しく大々的に批判を展開。当日の報道は「大成功」一色、中継は一時中断でしたから、えらい変わりようです。翌日行われた外交部記者会見でもしっかりと質問に答えた模様がテキストにアップされています。通常なら香港紙か日本で報じられて気付くというのがいつもの展開なのですが。
現場目撃 五輪採火式の茶番劇写真のクレジットは国際在線。一応撮ってあるんですね。
http://news.xinhuanet.com/sports/2008-03/27/content_7868697.htm(2008/03/27 13:56: 国際在線)
新華社評論 五輪のトーチは豊か、寛容、深い愛を運ぶ(2008/03/26 09:17 新華網)「聖火リレーは政治的意図を持った何者かに妨害されることが多いが、そうした行為は必ず失敗に終わるだろう」として、今後起こるであろう妨害をけん制しています。
http://news.xinhuanet.com/sports/2008-03/26/content_7860202.htm
一連のチベットに対する批判で弱気なところは見せられないとの判断から、「無かったこと」扱いを止めて非難することに決めたのでしょうか。
外交部「反CNNサイトは民間の無責任な報道に対する自発的なもの」(2008/03/27 22:554 新華網)中国の「民間」は「官」と同義語。尖閣諸島は中国領土と主張する組織や、在中邦人企業に戦時中の賠償を求める組織など、この手の組織は全て民間という単語が付いていますけど、政治的な風向きによって現れたり消えたりするところをみれば、庇護下にあることは確実です。
http://news.xinhuanet.com/newscenter/2008-03/27/content_7871488.htm
ウェブサイトも同じで、中国でウェブサイトを立ち上げるには申請が必要ですし、特にこうした政治的な内容を扱うサイトがしばらく野放しになっていたのは、ある程度の支援があったと考えるのが自然です。ただ、現在は方針が変わったのかこのサイトは潰されてしまいました。(あれ、今確認したら閲覧可能になってる。)
■反CNNのキャッシュウェブサイトは2005年春に起こった反日デモで、参加者を募るなど大きな役割を果たしました。こうしたまとめwiki風サイトに集まることが危険視されたのかもしれません。
http://209.85.175.104/search?q=cache:odnNFuGeGogJ:www.anti-cnn.com/index2.html+anti+cnn&hl=ja&ct=clnk&cd=6&gl=jp
煽っておくだけ煽っておいて、一線を超えたと判断した瞬間はしごを外される人民はかわいそうですね。
航空機爆破阻止で中国南方航空CAに12万元(2008/03/27 22:03 新華網)実際にあったかどうか、非常に疑わしいとされるウルムチ発蘭州行き航空機爆破未遂事件ですが、油の匂いをかぎ付けトイレで爆発物を持った18歳のウイグル人女性を発見、国際テロを未然に防いだCAに8万元の報奨金がプレゼントされました。
http://news.xinhuanet.com/newscenter/2008-03/27/content_7871242.htm
液体の持込が厳しく検査されている機内に、素人であるCAがかぎ分けられる量の『汽油』をどうやって持ち込んだのか、という疑問が全く呈されていないところとか。香水でごまかしたらしいですけど、本当かしら。
管理体制の強化にはうってつけの「事件」ですが、ウルムチ空港の検査がザルと言っているのも同じ。
南航CAがガソリンのにおいに気付き事故を阻止(2008/03/27 11:00 南方都市報)こちら南方都市報は香港紙や台湾紙でよく見られるイラスト付き。容疑者とされるウイグル人女性は、ガソリンをペットボトルに入れて検査時は少し飲んで見せたのこと。
http://news.xinhuanet.com/society/2008-03/27/content_7868032.htm
3月27日外交部記者会見(2008/03/27 19:22 外交部)お互いケンカ腰なので、険悪な雰囲気を出してみました。
http://news.xinhuanet.com/world/2008-03/27/content_7870494.htm
記者「本日公安部が19歳のウイグル人女性が3月7日に発生した南航事件の関与を認めたと発表したが、彼女は中国人なのか。共犯者はいるのか。彼女は無理やり自白を引き出されたのか」
秦剛「公安部の発表に付け加えることは無い。関係各所が法に従って処理しているのに、なぜそのような質問をするのか分からない。この手の事件はアメリカやフランスなどでも起こっているのに、いつもそのような質問をするのか。なにに基づいてそのような質問をするのか」
記者「それが答えか」
秦剛「すでに答えた。我々はニュースを造ったり捏造したりはしない」
「すべてやらせだ」直訴のチベット僧らTV映像に(2008/03/27 21:47分 読売新聞)やっぱりやってましたか。エイズ村とは規模が違いますが、そこは人海戦術の国、解放軍お抱えの劇団かなんかですかね。マスコミを一度追い出してからまた入れたのは、演技指導に時間が必要だったためでしょう。ただ、住民の追い出しや接近の阻止までは手が回らなかったようです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080327-00000065-yom-int
【香港=吉田健一】チベット族による大規模暴動が起きた中国・チベット自治区の区都ラサで、中国政府が組織した外国メディア取材団の一員として取材した香港無線テレビ(TVB)は27日、「取材先の寺院の参拝客らはすべて当局が動員した関係者だ」などと訴えるチベット僧侶の姿を放映した。
チベット仏教寺院ジョカン寺(大昭寺)を訪れた取材陣の前に現れた僧侶が語ったもので、「当局者を信じるな。すべてやらせだ」などと泣きながら訴えたという。
中国外務省の秦剛・副報道局長は27日、「僧侶が何を言ったか承知していないが、(やらせとの指摘は)根拠がなく、無責任で事実に合わない」と反論した。
今日、明日と各国の外交官が中国政府の引率でラサ入りするとのことですが、同じ光景を見せられるのでしょう。ラサ市内は大寨状態と言っても差し支えないかも。捏造はしない、そうですが。



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